歴史を物語るもの

2015年2月21日(SAT)

なかよしの友達に誘われて北海道三笠市へ

宝物を拝見に行きました。

もうすでに沢山の情報媒体や個人のブログで取り上げられている

市民会館の緞帳見学であります。

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現在、市ではレプリカを作って廃棄するという計画案などがあり、

今行かないと二度とお目にかかれない可能性が。

前もって友達が市民会館へ連絡を入れてくれて見学をさせていただくことに。

たった二人の見学者の為に緞帳を下げて説明をしていただけるとは。

とてもありがたいことでした。


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これがその緞帳であります。

他人様のブログで何度か拝見していましたが

実物は想像以上に大きく素晴らしいものでした。

作りも織物式ではなく布を使ったパッチワーク式です。

とても立体的で、なるほど300kgもあるというのもうなずけます。

当時の三笠美術協会の方がデザインされたのは、

あきらかにキュービスム(cubisme)の影響を受けたものかと思われます。

パブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックなどの作品が有名です。

多分、日本の美術界にもこの余波が残っていたのでしょう。

緞帳の一部を絵画に例えて額に入れたとするとこんな感じでしょうか。

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鉱業も桂沢ダムも人も自然も生き生きと表現されていますよね。

まさにこの時代の三笠の歴史を物語るものがここに集約されている気がします。

大きな炭鉱会社2社共同で寄贈したからこそできる贅をつくした緞帳です。

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多少のヨレや小さなほつれはありますが45年も経つという

保存状態は奇跡的なくらい良いです。


この緞帳の歴史は他のブロガーさん達が十分に語り尽くしていらっしゃるので

もうあえてここで説明するのはやめておきます。

http://hokulele2.exblog.jp/

市民会館は今、非常時の避難所としての耐震工事も済み

内装も綺麗にお色直しされていました。

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座席も新しいものに替えられ、近いうちに札響のコンサートも予定しているそうです。

だから緞帳も新しいものを発注したのでしょう。

三笠には市立博物館や鉄道博物館もあり、

ジオパークとしての新しい計画が動き始めました。

でも石炭の地層と化石だけではジオパークと言えないですよね。

石炭産業あってのジオパークですから。

そのシンボルとも言えるこの緞帳の重さは

その歴史の重さだと私は考えます。



外の者があれこれ口出し出来ることかどうか私にはわかりません。

保存とメンテナンスには、それ相当の費用がかかるから。

けれど、三笠を支えてきた先人達を尊ぶ気持ちを忘れてはいませんか?

外の者でさえ、この緞帳の価値に感動できるのですから、

ジオパーク最後の見学場所として、いかがでしょうか。

見学ルートのパンフレットに記載する必要はありません。

歴史の集約という、大きな秘宝をここで発見して欲しい。

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緞帳の説明をして下さった担当者の方は、とても親切に応対して下さいました。
この場をお借りして、担当者の方並びに三笠市に感謝いたします。
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Commented by hokulele2 at 2015-02-22 19:14
三笠の宝!本当にそうだね(^^)
三年ぶりに見て、そう再認識しました。
ジオパークのツアーの最後にこの緞帳の見学する、
これは良いアイデアだと思います。
三笠市がどうやって近代日本の発展の支えになってきたか様々なことが表現されているしね。
キュービズムという美術の時代背景も見て取れて価値がある!
どこかに良い保存場所、保存方法がないでしょうか…
三笠市のほうから、日本全国にむけてアイデアを募れないでしょうか…

Commented by うさぎ at 2015-02-22 23:01 x
かって、北海道の主要産業であった石炭の主産地のひとつ三笠市。三笠市には、今なお、幌内と奔別には立坑やぐらが、そこに在ることによって炭都としての歴史を語っています。
この緞帳には、ふたつの立坑やぐらや制作当時の時代風景なども三笠美術協会の方達により描かれていて、とても貴重な芸術性のある歴史的な財産=宝であると思います。
三笠市が進めているジオパークも化石や石炭の地層だけではなく、三笠発展の基盤を作った石炭産業を前面にしたジオパーク構想で三笠らしさを打ち出すことが必要だと思います。だから、ジオパークの最後の見学場所としての提案はとてもいいですね。普段は、新しい緞帳が下がっていても、見学者があれば、この市民会館で写真やレプリカでは味わえない臨場感で三笠の歴史を見ることができる。そんな三笠風の「おもてなし」が、あってもいいのではないでしょうか。
何とか、市当局の英断で、この市民会館での保存を実現して欲しいです。
Commented by daidaiiro0414 at 2015-02-23 20:01
こんばんは。
素晴らしい緞帳ですよね~
当時の三笠の活気や人々の営みも伝わる
大作ですよね~失くすのは勿体無いです。
建屋や設備の更新が済んだなら、この緞帳だけでも
新しい会館に残して置けば良いんでしょうね~
後々の保存や補修のコストを考えると
そうも行かないのでしょうか?
何とか残して欲しいですね~^^
Commented by lenslife at 2015-02-23 20:07
hokulele2ちゃん
こういう現場に立ち会える機会を与えてくれてありがとう。
同じ産炭地の時代を生きた町に住むものとして、
とてもいい勉強になります。
芸術作品としての観点も見逃せないなと思うし、
これを制作した人々の話も聞けたら最高なのにね。
本来であれば、これは産業遺産のひとつとして、
博物館に飾るべきではと思います。
アイデアを募るというのも一案ですがどうも
その段階ではないのかな~?
見切り発車だけはしないで欲しいですね。
Commented by lenslife at 2015-02-23 20:34
うさぎさん
そう、三笠には幌内と奔別という大きな二本柱が
あります。
この二つがひとつに繋がった記念すべき共同事業が
この緞帳制作ではないでしょうか。
しかしながら、一番の問題は、そういった歴史的偉業の
価値をわからない方々がその行く末を握ってしまっているのではないかという不安。
緞帳を2枚下げる補強工事の予算は、もうないそうですが
であるなら、それ相応の基金を創設するというほどの
情熱を持った団体があるかという疑問。
たかが緞帳、されど緞帳ですよね。
でも、これはもうただの緞帳では無いわけで。
地元の方がその付加価値をいったいどれだけ気づけるのか
それに尽きるような気がします。
三笠風の「おもてなし」いいですね。
奔別アートプロジェクトの時、開会式に地元の学生さんたちが太鼓と盆踊りの歌で迎えてくれたのを思い出します。
ああいう「おもてなし」すごくいいな~と感じました。
Commented by lenslife at 2015-02-23 20:50
daidaiiro0414さま
こんばんは。
本当に実物は迫力があって、素晴らしいですよ。
レプリカでは、わからない手作り感や重厚感。
始めから保存に向けての予算を立てていないのですから、
新たな捻出は、さぞ難しいことと思います。
新しい緞帳も発注されているそうですし。
いつかは必ず朽ち果ててしまうのが物の運命です。
なればこそ、その時まで、沢山の方々の目に触れ、記憶に
残して欲しいですよね。
外の者があれこれ口を出すのは簡単なことですけれど、
今欲しいのはアイデアとお金。
一番必要なのは先達者に対する誉の気持ちかと。

Commented by ベチ at 2015-02-23 22:38 x
こんばんは。
私も先日初めて拝見しました。
この緞帳を完成させた方々、携わった方々にに敬意を払い、勿論、管理をされている方にもです、何十枚と写真を撮らせて頂きました。
撮りながら探しました。顔を覆ってしゃがみ込んでいるご婦人の姿を・・・、当時たまに見た光景でした。

いやぁ~、驚きました。札幌と東川、両会場で好きなネコ写真の作者さんだったとは。
札幌で展示されてた場所、今も覚えていますよ。一度目はカウンターから振り向きながら、二度目はすぐ横の一人用テーブルで切ない気持ちで拝見していました。
これからちょくちょくお邪魔しますねw。
Commented by うさぎ at 2015-02-24 17:54 x
新しくなった市民会館に新旧の緞帳をというのは、名案だと思ったけど、そんなこと想定した
装置じゃないから無理なんですね。でも、レプリカの制作費300万を担保して、この緞帳の産業遺産としての素晴らしさを全国にアピールして、ふるさと納税で資金集め。妙案だと思います。大事なことは、この緞帳の制作に携わった人たちの意見も聞かずに、改修工事等の担当者サイドで廃棄ありき進めてるとしたら、大きな悔いを残します。改修工事の当初の計画には、緞帳の刷新はなかったと地元の方に聞きました。こう動き出したのは、昨秋のツルの一声とか。ますます、将来に禍根を残します。
もっと、議論の時間がほしいな。
Commented by lenslife at 2015-02-24 20:21
ベチさん
どうも~ようこそ私の拙いブログへ。
先日はお初にお目にかかり、二人共コーヒーまで
ご馳走になり、ありがとうございました。
実に楽しいひとときでした。
しかも、私のネコ写真覚えていて下さり、
(/ω\*)恥ずかしながら感激いたしました。

見せていただいたお写真も暖かで、
ブルーちゃんの幸せそうなお顔が忘れられません。
ノラちゃん達の写真はどうしても切ない気持ちで
撮ってしまいますがベチさんもそんな気持ちで
ご覧になっていたんでしょうか。

そして緞帳の顔を覆ってしゃがみ込む
ご婦人の姿もまた切ないですね。
今は緞帳の存在自体が切ないことになってます。(^^;
なにかいいアイデアは、ないものでしょうか?

Commented by lenslife at 2015-02-24 20:33
うさぎさん
レプリカの制作費300万ですか。
う~ん、小さいレプリカなんて、あまり意味がないような気がします。
あの大きさと実物であることに感動します。
劣化してもいいと思うのです。
なるべくいい状態であることに越したことはありませんが、人の目に触れる場所に飾って欲しいですね。
とにかく、独断で廃棄するのだけは止めて欲しいと
私も思います。


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by lenslife | 2015-02-22 16:50 | 小さな旅 | Comments(10)

シャシンときどきツブヤキ。HNゆんぐデス。


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